そらそーじょ!

第130号 2007/2/23 最近涙もろいっす

最近涙もろくって困ります。若い頃から割と感受性の強いほうだったので、喜怒哀楽の表現に関しては平均よりは表に現れやすいタイプでしたが、たとえば感動的な映画とかを観た場合、そのストーリー性や画像の美しさ、あるいは感情移入しやすい主人公など、涙が出てくる為の要素というのはとても重要でした。しかし最近は、例えば全く観たこともないドラマにチャンネルが止まってそこで悲しい音楽が流れていて、子供を抱きしめて男が泣いているというようなシチュエーションを目にした途端、どんな話かも何故泣いてるのかも知らんくせに涙が出てくるのです。これじゃあ安モンの昼メロ観て、わんわん泣きながら「これ、主人公誰やのん?」なんてやってるおばちゃんと変わらんやないか〜。
そう言えばちょっと前にリリー・フランキーの「東京タワー」を読んで、「う〜くくっひぇっく」と声が出るほど泣いてしまった時は、さすがにちょっと自分が嫌になりましたが、あの小説と「ほたるの墓」だけは反則です。これを書きながらすでに、「にーちゃん…」と弱々しく笑ってる節子の顔が浮かんで10粒ほどの涙が出てしまいました。
ウルルン滞在記の最後の別れのシーンでちょっと泣いちゃった時、スタジオに帰ってきたカメラで石坂浩二が目をうるませていない時は「チクショー、今日は俺の負けか」と一人で涙もろさ勝負をしている私です。そんな最近やたら涙もろい私ですが、企業の偉いさんや政治家が悪いことして後始末謝罪会見でどれだけ泣いていようとも、もらい泣きはいたしません。逆に「泣くな!子供か!」と腕を組んで怒っている私です。

(弓庭規生)

(2007年2月23日発行ツーカイネットスクラム第130号 掲載)

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