そらそーじょ!

第91号 2005/7/8 初夏の胸騒ぎ

先日、毎日放送の報道局から電話がありまして、Voiseという月曜日から金曜日の夕方のニュース番組で私を取り上げたいので取材させて欲しいという内容。
電話をいただいた次の日に、母校でもある毛原小学校に合同演奏の指導に行く事になっていることを告げると、「じゃあ、とりあえず明日お伺いします。」ということでIディレクターとカメラマンさんが来ました。よくよく話を伺うと、ミュージシャンをやめて田舎で生活している、そんな生き様をとらえたいという感じでした。小学校に行くまでまだ時間があったので早速自宅のソファーでインタビューが始りました。
引き受けたものの心の中では『なんか真面目に話すのも格好悪いなあ』とか『こいつら現役だったころの俺をどれ程知ってんのかなあ』とか色々考えながらヘラヘラしてると、「まず、何故ミュージシャンをやめて美里町に戻ったのですか。」と来たもんだ。生まれた川に鮭が戻ってくる如く、カッコよく言わせてもらうとココが私の故郷だったから帰ってきたわけですが、改めてそんなふうに聞かれるとその問いを自分の中で繰り返し反芻しても、体裁のよい答えが出てこないのです。才能に見切りをつけて、人生を既に折り返したと自覚して粛々と生きている自分と、まだまだ頭の中には様々な思いとアイデアが渦巻いてるはずだと足掻く自分がいることに気付かされて、なんだか眠りを邪魔されたような複雑な心境です。
もう何日かこっちに取材に来るそうですが、私の中に沸き起こったこの胸騒ぎは、まだしばらく続きそうです。

(弓庭規生)

(2005年7月8日発行ツーカイネットスクラム第91号 掲載)

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