そらそーじょ!

第45号 2003/8/8 うるさいの意味

今年は夏が遅くって、八月に入ってからやっと暑くなってきました。お店のテラスの桜の木では、セミのテリトリー争いが勃発しています。ニイニイゼミの天下だった所にヒグラシが徐々に進出し、両者互角の痛み分けかと思った矢先、大型のアブラゼミが大挙して押し掛けてきたのでした。そんなこんなでお店は今とってもうるさいです。
うるさいといえばその代表は子供ですが、子供がうるさいのとセミがうるさいのとはまた違うわけです。セミがうるさいのは、車がうるさいとか川の音がうるさいとかと同じで、これはいわゆるノイズ、つまり騒音・雑音と言われるものです。人間の脳みそはよくできていて、このノイズに関しては慣れてくると聞こえないことにする(本当は聞こえているけれど)システムが働きます。電車の高架下に家がある友人なんかはもう電車の音も振動も全く気にならないそうです。ではなぜ子供はうるさいのでしょうか。ひとつの理由は、言葉だからじゃないかと思うわけです。断片的でも単語の意味が理解できてしまうので、うるささに拍車をかけることになるのではないかなあと。しかしもっと根本的に、子供がうるさいと感じる最大の理由は、そのようにうるさいと感じさせることによって彼らの存在を大人達に気付かせているのかも知れません。何か危機的な状況に陥ったとき、直ぐに大人に気づいてもらえるために。
もっとも最近はそんな子供の声もノイズとして処理してしまう大人達も増えつつあるようですが。
今日もセミはうるさく鳴いています。

(弓庭規生)

(2003年8月8日発行ツーカイネットスクラム第45号 掲載)

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